2007/01/27 コントローラ落成 |
去年からシコシコとつくっていたPC用のUSBコントローラがようやく形になった
外見だけなら結構前にできあがっていたのだけれど、設計ミスやら曖昧な所が散点していてそれらの解決に手間どっていた。今でも完全ではなく、95%くらいと言った所だろうか。それでも実用には十分だ
さて、このコントローラの特長をあげると、まず自分専用であるから五つのボタンを調度僕がてのひらをひろげた距離に配置した。よく耳にする「人間工学」を考慮した奇抜な設計・ボタン配置は得てしてつかいづらかったりするので、これもはた目には「どうなの?」と思われるだろうが、なにしろ完全カスタマイズなので案外楽で良い。ゲームによっては不便になるかも知れないが所々にボタンがあるからその時その時で押しやすいのをえらべば良いだろう
つぎは基本コンセプトである高いメンテナンス性。ドライバーをつかわずにコンパネを開閉できるため、コードのつけかえや修理の際も快適である。フタをどうロックするかは最後までなやんだが、ホームセンターの金具コーナーをうろついていたら答えが見つかった。押入や洋服タンスの「アレ」である。うまくドッキングできるか不安だったもののローラー部分が柔軟にうごいてくれたおかげでバッチリ閉じる事ができた。ホームセンターの金具コーナーはたのしい。ながめている内に本来の目的をわすれ、全然用途のない部品を見た目の恰好良さだけで衝動買いしてしまった
最後に、ほとんどつかう機会はないが最大の特長と自負するのが「レバー引きスイッチ」。まだ任天堂がアーケードゲームをつくっている頃からのプレイヤーならこれを聞いてピンと来ると思うが、おそらくゲーム史上唯一の入力装置ではないだろうか。そう、スーパーパンチアウトのダッキングスイッチである。これも当初から計画していて寝食をわすれプロジェクトXなみに頭をひねったので、通電のランプがひかった時はちいさな感動があった。…しかしながら仕組みは原始的すぎてお見せできるシロモノではないので社外秘と言う事で
以上が自分で「良いなあ」とよろこんでいる所ですが、最初に言ったように未完成部分や問題点もおおい
第一は設計ミス。本当はコンパネと台座の間がぴったりとくっつくはずだったのに、ボタンとレバーが裏側に思ったよりも出っぱり、つっかえてすきまができてしまった。レバーの方はあきらめるとして、ボタンの金具は折曲げてすこしでも閉じるようにした
側面のすきまはホームセンターで一緒に買ってきたゴムの緩衝材でうめた。全部品の中でこれが一番高かったと思う
二番目は連射ボタンやマクロボタンなどの基板が放置状態になっている事。面倒なので釈明ははぶくけれども、今の所これらのスイッチを入れるには基板に直接導体をあてて電気をながすしかない。そんな頻繁につかう物でもないのでこのままでも不都合はないが、妥協はせずにいづれコンパネに取りつけたいと思う
三番目、これが実は大問題だが素材がベニヤなので燃えやすい。一応内部は絶縁加工していくつもりだけれど、何かあった時はまさに致命的。ゲームどころではない。本当は表面にニスをぬって仕上げたいのだが、火に油をそそぐような物なのでガマン。ささくれが指にささったとしても「火事にくらべれば…」とわらってすませられるはず
ボタンの位置などを都合良く加工するために木材をえらんだわけだが、なれぬ大工作業のためにあちこちに傷跡ものこる。ボタンをうめこむ穴は、ドット絵を書くようにキリでポツポツと円状にうがっていく。大体十六個あければバコンとくりぬく事ができた。破裂直後のガルザカートみたいな物だ。この作業は思ったほど面倒ではなく、後半はかなり真円にちかい形で素早くくりぬけるようになった
逆に釘は最後までまっすぐに打つ事ができず、特に斜面など玄人でも無理そうな所をのこしていたので終盤はクギヌキと首っぴきで何度も打ちすはめになった
コントローラの制作自体初のこころみで試作のつもりだったから、いづれ気が向いたら後継機もかんがえるだろうが、それなりに愛着もあればこれと言った不満もないのでしばらくは使いつづけるつもりだ。なんと言っても図体がでかいのでどっしりと根づいてうごかない!これが家庭用のコントローラで一番重要な事ではないだろうか。なんとなれば箱の中にオモリを入れる事もできる
はばかりながら今までつかった中で一番スクリューパイルドライバーの出やすいコントローラとなった。木製なので「ジュピター」と名づけよう
大体の制作費
薄いベニヤ 110円
厚いベニヤ 440円
木材の裁断料 300円くらい
釘・木ネジ・ボルト・ナット・ワッシャ類 計600円くらい
ボルトは寸法をまちがえて二度ほど買いなおした。勿論バラじゃありません
ちょうつがい 150円くらい
ジョイントロック 150円くらい
被覆線 200円くらい
ボタン 1個210円で計2100円
取付予定のボタン 1個120円くらいで計500円ほど
ゴムの緩衝材 1mで600円くらい
臓器(基板)提供したジョイスティック
LOAS ArcadeStick JOS-U232 1500円
計6650円くらい
今回バラしたLOASのジョイスティックはなかなかの傑作だ。市販品はほとんどパッド式なので特に目をひくのかもしれないが、そのアドヴァンテイジを差し引いても良いコントローラだと思う。はじめて店でならんでいるのを見つけた時、長年待ちのぞんでいた物があらわれた!とおおよろこびしたものだ
そもそものはじまりが、僕の所持しているLOASスティックが二台中二台ともボタンがこわれてしまい、一方に正常なボタンを移植、のこる一方をどうしようかと考えた所からだった。こわれやすい(?)のはおおいに不満があるが、そのおかげでおもしろい経験ができたのでやはり感謝の気持がおおきい
オマケ
USBコードは収納できるのでもちはこびも便利だ!
掃除機のようなコードをしゅるしゅると巻く器具を内蔵させようと計画中
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